考える人PitchNetってプラグインが出たみたいだけど、使い心地はどうなんだろう。



僕も気になったから使ってみたよ!
PitchNetは、2026年7月に登場したピッチ補正プラグインです。
使用してみた感想は、「Melodyne・Voviousの代わりにはならないけど、無料でこれはすごい!」でした。
- PitchNetについて
- PitchNet・Melodye・Voviousの違い
- 3つの補正プラグインで補正した結果
(比較音源付き)
PitchNetとは?





PitchNetはどんなプラグインなの?



AI技術が搭載されたピッチ補正ツールだよ。
PitchNetは、2026年7月にSession Loopsから登場したAI機能が搭載されたピッチ補正ツールです。
開発途中のオープンソースソフトウェア
2026年7月現在、PitchNetはオープンソースソフトウェアとして無料配布されています。



誰でもすぐに使えるよ。
現在はテスト段階
PitchNet配布開始時のバージョンは「0.1.1」です。
このことから、現在はテスト段階の開発途中プラグインだと思われます。



どうして?



バージョンの最初が「0」は、開発中とかテスト中って意味を持つからだよ。
テスト配布の目的は、おそらくユーザーからのフィードバックで不具合や使用感の感想等を得ることです。
バグが起こる可能性あり



テスト段階ってことは、バグが起こる可能性があるとか…?



「これはバグかな?」ってのはいくつかあったよ。
詳しくは後述しますが、実際に試す中で小さな不具合らしきものは見つかりました。
テスト段階であることから、重大なバグが起こる可能性も0ではありません。



大切なプロジェクトでの使用は避けた方が無難かもね。
今後有償になる可能性
2026年7月現在、PitchNetは無料でダウンロード可能です。
しかし今後、「アップデートとともに有償プラグインになる可能性があるのでは?」と個人的には思っています。



公式サイトにある他プラグインは有償だからね。
AIによる再合成
PitchNetにはAI機能が搭載されています。



AIが何をしてくれるの?



補正された音源を再合成して滑らかな音源に仕上げる、らしいよ。
補正音源は後ほど載せますが、「Melodyneと比べて滑らかかも?」と感じる、気がします。
聴いて「明らかに補正がかっているな」と感じるほどではありません。
ARA対応
Melodyne同様、PitchNetは”ARA“に対応しています。
ARA起動させることで、オーディオを高速での分析やPitchNet上のタイムラインに沿っての動作が可能です。



スムーズに補正できそうだね。
Mac・Logicユーザーは注意
Macでダウンロードする場合、PitchNetはAppleSiliconのみ対応とされています。



Intel Macでは使えないんだね。
Rosettaモード非対応
MacでPitchNetを使用する場合、Rosettaモードでは起動できません。



AppleSilicon非対応プラグインと一緒には使えないんだね。
LogicでARA機能は使えない
多くのMacユーザーは“Logic Pro”を使用していると思いますが、LogicはARA非対応です。



Rosettaモードで開けば使えるけどね。
LogicでARAを使うにはRosettaモードで開く必要がありますが、PitchNetはRosettaモードでは開けません。



つまり…LogicでPitchNetを使うとARA機能を使えないんだね。



MelodyneやVoviousでも同じだけどね。
もちろん、ARA機能以外は問題なく使用できます。
PitchNetの使い方と使用感


ここからは、PitchNetの基本的な使い方と使用感についてお話します。
率直な感想は、「イマイチな点はあるけど無料でこのクオリティはすごい!」です。
使用楽曲のご紹介
この記事で使用する楽曲は
かたつむりのうたです…🐌
インスト音源
インストはフリー素材を使う、つもりでしたが
ボカロPらしく作りました🐌
ボカロPの力で歌ってもらった
僕はボカロPなので、我らがアイドル『初音ミク』に、超いい感じに歌ってもらいました。



なんか…気持ち悪い。
僕としたことがうっかり、Dメジャーキーなのに「AをG#、DをD#、EをF」で打ち込んでしまいました。



すぐに補正しなければ…。
ピッチ補正の流れ
先ほどのうっかりかたつむりを補正します🐌
全体的な流れは以下動画のとおりで、これを分割しながら補正手順を解説します。
上記動画は音声データの入ったトラックにPitchNetをインサートし、プラグインを開いた状態から始めています。
ピッチ検出
まず最初に、PitchNetに歌声からピッチを検出してもらいます。
PitchNetメニューバー左端の「⚪︎」をクリック。
赤く点灯したらOK。
DAWで音声データを再生。
停止すると、それまでに再生された部分の検出が開始。
(Analyzing Audioと表示)
検出が終わると、グリッド上にピッチがノートのように表示される。



簡単だね!



ARA起動ができるDAWだったらもっと早く検出できるよ。
ピッチ補正
次に、ピッチ補正です。
今回は、うっかり間違えてしまった部分の音高を「G#→A、D#→D、F→E」のように一度下にずらします。
音をずらした後、メニューバー下に1秒くらい赤いラインが表示されます。
おそらくこれは、AIによる補正が行われている状態です。
ピッチ補正を行いたい対象のノート(青色の部分)を選択。
ドラッグで上をなぞると複数ノートの選択が可能。
単一、または複数選択したノートを上下にドラッグして音高を補正。



これで補正完了!
音源の確認
補正が終わったら、DAW画面から音を再生し確認します。
ARA起動させていると、PitchNetのタイムライン上で再生・停止ができると思われます。



ARA便利…Logicももう一度対応させて欲しい。
これでPitchNetによる補正は完了です。
PitchNetの使用感



使ってみて使用感はどうだったの?



正直…Melodyneの代わりにはならないかな。
自然なピッチ補正
ピッチ補正はかなり自然で、極端に音程を変えても音の繋がりに違和感が出づらく感じました。



ピッチ補正で「違和感がない」は大切だよね。
また、Xでは「補正後の劣化が少ない」との意見も見られます。



ここだけ見ると「無料のクオリティではない!」って感じるよ。
試した曲がかたつむりなので、音の緩急激しい曲でどうなるかはわかりませんが…。
今風なUI
これは好みの問題ですが、Melodyneと比較してPitchNetはUIが今風で見やすいです。





Voviousも今風だよね。
Melodyneは2001年発売のため、UIに懐かしみを感じます。
一方PitchNetは“最新プラグイン”といった印象で、個人的にはダークモード的で目が疲れづらいです。



白背景にオレンジは、長時間作業すると疲れる。
機能は限定的
PitchNetは機能が限定的で、おそらくピッチの上下と録音(+ARA起動の場合は再生・停止)しか機能がありません。
個人的に最低限ほしい機能としては、
・タイミング補正
・ピッチ間の音の勾配調整
・ピッチのモジュレーション調整
・音量調整
・音のカット機能
・楽曲キーの設定
です。



今後、機能追加される可能性はあるよ。



それで有料に…とかもあるかもね。
「これらが追加されさらに無料!もしくは1万円前後!」とかになれば、間違いなくMelodyneキラーになります。
バグがある
使用するOSやDAWによって違う動きをするかもしれませんが、不具合が2点見つかりました。
1つめは大した不具合ではありませんが、以下のようにロゴ付近をクリックすると画面が真っ暗になります。





プラグインを開き直せば元に戻るよ。
もう1つが問題で、録音モードで再生しても音が検出されない場合があります。
今回は20秒程度の音源だったので良いですが、3〜4分の曲で発生した場合はかなりの時間ロスになりそうです。
【補正比較】Melodyne・Vovious・PitchNet


次に、3つのピッチ補正プラグインを比較してみます。



これは気になるね。
比較するプラグインは、
・老舗Melodyne
・メロダインキラー!?Vovious
・新進気鋭の無料PitchNet
です。



比較した感想は「Vovious>Melodyne>PitchNet」。
Voviousはお試し版を使用
今回比較するVoviousですが、公式サイトで30日間の無料トライアル版をダウンロードできます。
今回僕は、この記事を書くにあたって無料トライアル版を使用しました。



アドレスやアカウント登録無しでいいから楽だよ。
Melodyneに不満があり気になってはいましたが、実際に使うと「ものすっごく良かった」です。
欲しいけど4万円は高いので、セールが来ないかを気長に待ちます🥹
ピッチの上下補正のみで検証
ここでは、それぞれピッチの上下調整のみで検証しています。
MelodyneやVoviousでは音量やピッチの揺れ、タイミング等も補正・調整できますが、このあたりは触っていません。



どうして?



このあたりを含めると補正できないPitchNetが不利になっちゃうから。
しっかり補正すればさらに自然な音源へと仕上げられますが、”あえて補正していない“という点ご了承ください。
(もしタイミング補正とかできるよーって場合は、よければXのDM等で教えてください🥺)
補正音源を比較



どんな音源ができたか聴かせて!



楽曲に合わせた音源と歌単体の音源を載せるね。
聴き比べると正直、ほとんど大差ありません。
自分が作った音源ですが、「これはどれで補正したでしょう!」みたいに聴かされてもわからない自信があります🥹
歌の音源はやや大きめです。
気持ち小さめな音量でお聴きください。
補正前



やっぱり気持ち悪い。



いやー、ついうっかりと。
Melodyneで補正


まぁ、普通ですね。



使い慣れてるから、補正しやすかった!
Voviousで補正





気持ち少し滑らかな気がする。
Voviousだけ最初の「でーんでーん」の「で→↗︎」のピッチ上昇部を検出しているようです。



それによって、ベンドアップ(しゃくり)が強く表現されているよ。
PitchNetで補正





正直、MelodyneやVoviousと大差ないよね。



無料でこれってすごいね…!
ただ気になるのは、歌のみを聴くと部分的に「ポッ」というポップノイズ的な音が入っています。
たまたまかもしれませんが、このような音が補正音に入るのは問題です。
極端な補正
まともな補正は大差なかったので、次に極端な補正を行ってみました。
普通の歌からハモリを作る機会もあるので、この比較も割と重要な気がしています。
ここではインストに合わせず“歌のみ音源”を載せます。
結果:かなり差が出た



結局、これも大差ないんじゃない?



それが割と差が出たよ。
ピッチの上下補正のみで検証した結果、Melodyneが一番自然でした。
VoviousはAIによる補正の結果なのか、部分的に音が小さくなった箇所が見られます。



ここには載せないけど、音量調整をすれば自然になったよ。



PithNetはどうだったの?



…聴いたらわかる。
Melodyneで極端な補正



違和感なく補正できたと思う!



さすが老舗メロダイン。
Voviousで極端な補正



確かに少し音量が小さい部分が…。
「でーん(でー)ん(むー)しむっしーかーたつー(むー)りー」
この()で括った部分の音量が下がっています。



この後、音量調整してみると自然に仕上がったよ。
音の繋がりのピッチの揺れやベンド感はMelodyneより滑らかで、「補正次第ではMelodyneより良いかも」という印象です。
PitchNetで極端な補正



なんか音が変…。
びびってる?歪んでる?劣化?
どう表現するのが良いかわかりませんが、歌声が変になっています。
ミクちゃんの声質も影響してそうですが、AIによる再合成がおかしな方向にいってしまったのではないでしょうか。



今後出るであろう製品版に期待かな。
比較した感想
3つのピッチ補正プラグインを使った感想は、
「Vovious > Melodyne > PitchNet」です。



VoviousとPitchNetはまだ使い込めていないけどね。
Voviousのポテンシャルが高い
少し使っただけですが、VoviousはMelodyneよりポテンシャルが高く感じました。



使い慣れればMelodyneより自然な補正ができそう。
自然な補正ができるのはもちろん、機能的にも申し分ありません。
まだ登場して間もないプラグインですが、今後Melodyneとの対抗馬になりそうな気がします。
PitchNetは今後次第
正直、現状のPitchNetは補正結果・機能的に未熟な点が多く、今後に期待です。



あくまで個人的感想だよ。
もし今後「機能や音質がMelodyneに近づき価格が1万円前後」とかになれば、間違いなくMelodyneキラーになります。
逆にこのままの機能で無料配布が続いた場合、「初心者向けピッチ補正ツール」的な位置付けで止まりそうです。



1万円くらいになってこのままの機能だったら?



「メロダインを買おう」ってなる。
ピッチ補正プラグインを持っていない場合



ピッチ補正プラグインを持っていないけど、どれを使えばいいかな?
ボカロPでピッチ補正ソフトが欲しい場合、そこまで補正する機会はないのでPitchNetで十分に感じます。
一方、歌い手やMIX師のような「歌ってみたミックスがしたい」という方はMelodyneやVoviousの購入がおすすめです。



タイミング補正やベンド感の調整は必須だからね。
また、VoviousはMelodyneに比べてネット上にある情報が少ないです。
DTM初心者の場合、情報が多いMelodyneの使用をおすすめします。



調べて解決できるのは心強いね。
AIに抵抗がある人はMelodyne
ボカロPや歌い手的な音楽界隈では、AIに抵抗がある人が多いです。
そういった方は、現状AIが使用されていないMelodyneを使いましょう。



今後MelodyneにもAI機能搭載される可能性は十分あるけどね。
まとめ
以上、PitchNetを使用した感想とMelodyne・Voviousとの比較結果でした。
普段Melodyneを使っている身としての率直な感想は、「現状の機能・性能では戦力プラグインにはならない」です。



とくに”歌みたMIX”をする人は、タイミング補正ができなくて致命的かも。



ボカロPで合成音声を少し補正、とかなら問題ないかもね。
しかし忘れてはいけないのが、“無料配布”という点です。



数万円と無料のプラグインを良い勝負で比較できるだけですごい!
もし「ピッチ補正ソフト欲しくて買うか悩んでいる」という人がいましたら、ぜひ一度PitchNetお試してみてください。
と、まぁいろいろ書きましたが、僕はこの記事を書いた結果PitchNetはどうでも良くなりVoviousに心奪われました♡












