YAMAHA HSシリーズは、DTM初心者からプロまで幅広いユーザーに支持されているモニタースピーカーです。
しかし、初めてのモニタースピーカーとしてHSシリーズを導入すると
落ち込む人使い方や接続方法がよくわからない。
このように戸惑うことがあるかもしれません。
この記事では、HSシリーズの正しい使い方と接続方法について、初心者にもわかりやすく解説します。
- HSシリーズの特徴とモデルの種類
- 音質調整機能の使い方
- 正しい設置方法と接続方法
- 音が出ないときのチェックポイント
YAMAHA HSシリーズとは?


YAMAHA HSシリーズは、音楽制作やミキシングに特化したモニタースピーカーです。
モニタースピーカーは一般的なスピーカーと違い、音を加工せず原音に忠実なサウンドを再生する特徴があります。



原音に忠実だと何かメリットがあるの?



ミックスで音のバランス調整がしやすくなるよ。
HSシリーズの特徴
HSシリーズは以下の特徴を持ち、多くのDTMerやボカロPに愛用される人気モデルです。


\2年間使って感じたレビュー記事/


各モデルの違い
HSシリーズは、以下のように数種類のサイズ展開が用意されています。
| HS3 | HS4 | HS5 | HS7 | HS8 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ウーファー サイズ | 3.5インチ | 4.5インチ | 5インチ | 6.5インチ | 8インチ |
| 商品ページ | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon |
| 楽天市場 | 楽天市場 | 楽天市場 | 楽天市場 | 楽天市場 | |
| Yahoo! | Yahoo! | Yahoo! | Yahoo! | Yahoo! |
それぞれの特徴は以下の記事で詳しく解説しています。
「これからHSシリーズを導入したい!」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。


YAMAHA HSシリーズの音質調整機能


YAMAHA HSシリーズには、音質を調整するための機能が搭載されています。
設置する環境や使用する機材に応じて設定することで、より良いリスニング環境を整えることが可能です。
HSシリーズの音質調整機能
HSシリーズのスピーカー背面には、
・LEVEL
・ROOM CONTROL
・HIGH TRIM
という、音質や音量を調整する機能が備わっています。



こんなにあると逆に混乱しそう。



だよね。僕も最初すごく混乱した。
リスニング環境を壊す可能性
HSシリーズの音質調整機能は、より良いリスニング環境を整えることができる便利な機能です。
しかし、誤った音質調整をしてしまうと逆にリスニング環境を壊しかねません。



調整するときは"正しい音質調整"を心がけよう。
低音や高音を補正する機能もありますが、これは音質を変化させるためのEQではありません。
「低音を響かせたい」「高音を煌びやかにしたい」という目的でこの機能を使用するのは避けましょう。
わからない場合はデフォルトでOK



正しい音質調整なんてわからない!
こういった方は、全てデフォルト設定のままで使用することをおすすめします。



実は僕も自信がないから、全部デフォルトのまま使ってる...。
とはいえ、これらの機能が存在することは知っておいて損はありません。
ここから各機能の詳細について解説しますので、「こんな機能があるんだ」程度に見てください。
LEVEL(HS3・4非搭載)





僕は入力機器がオーディオインターフェースだから、+4dBにしているよ。
入力レベルを調整する機能
LEBELは、スピーカーに送る入力レベル(信号の大きさ)を調整する機能です。
このLEVELの設定は、
最小(MIN):音量がゼロ
最大(-10dB):入力信号のレベルが最大
となります。



最大が-10dB!??!?



うん、僕も最初超戸惑った。
「接続機器に応じて行うものであり音量調整機能ではない」という点に注意しましょう。
接続機器に応じた設定
LEBELは接続する機器に応じて、以下のように設定をします。


接続する機器を変えない限りは変更しない
LEBELの設定は、接続する入力機器を変えない限り設定を変えることはありません。



音量の調整はできないってこと?



音量調整はオーディオインターフェースとかの、入力側でするよ。
HS3と4には非搭載
LEBELは"5・7・8"にのみ搭載される機能で、"3と4"には非搭載です。
代わりに"3と4"には、前面に音量を調整するノブがついています。



音量調整はわかりやすい機能だね。
ROOM CONTROL





僕は0dBのまま使っているよ。
低域を補正する機能
HSシリーズを壁際に配置すると、低域が強調されてしまいます。
ROOM CONTROLは、その強調された低域を補正する機能です。



設置環境に応じて調整しよう!
3段階で調整可能
ROOM CONTROLは、「0dB/-2dB/-4dB」の3段階で調整できます。
低音の鳴り方に違和感がある、スピーカーと壁との距離が近いといった場合に調整してみましょう。
HIGH TRIM





僕は0dBのまま使っているよ。



つまり何もいじっていないのね。
高域を調整する機能
HSシリーズを設置する部屋の状況によっては、音がこもったり逆に響いてしまいます。
HIGH TRIMは、高音域を調整し音のこもりや響きを解消させる機能です。



低音補正のROOM CONTROLとは対照的な機能だね。
3段階で調整可能
HIGH TRIMLは、「+2dB/0dB/-2dB」の3段階で調整できます。
"3段階で調整できる"という点はROOM CONTROLと同じですが、こちらはカットのみではなくブーストも可能です。
- 音がこもって聴こえる:+2dBでブースト
- 違和感なく聴こえる:補正しない(0dB)
- 高音がキンキンする:-2dBでカット
このように設定しましょう。
高音の補正が必要な部屋



高域が強調されやすい・こもって聴こえる部屋ってどんな部屋なの?
高域が強調される部屋、音がこもって聴こえる部屋の特徴は以下のとおりです。
- 手を叩いた音や声が反響する部屋
- カーテンや家具が少なく、がらんとした部屋
- 天井が高く音が反射しやすい部屋
アパートの内見に行ったことのある方はイメージがつきやすいかもしれませんが、何もない部屋は自分の声が反響します。
一方、実際に家具を配置し暮らしてみると、その反響は感じられません。
イメージとしては、
・内見時の部屋 = 高域が強調されやすい
・暮らしてからの部屋 = 音がこもって聴こえる
に、近しい状態です。
YAMAHA HSシリーズの設置方法





設置方法とか深く考えなくても、普通におけばそれで良いんじゃないの?



その"普通"がちゃんとできていないと、聴こえる音のバランスが悪くなっちゃう。
HSシリーズの性能を最大限活かすには、正しい設置方法が欠かせません。
モニタースピーカーの置き方は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてごらんください。


ここでは上記記事から抜粋し、基本的なポイントを3つに絞ってご紹介します。
ここで紹介するポイントを守らないとHSシリーズを使えないというわけではありません。
実際に僕も実現できていない部分もありますので、できる範囲で実施しましょう。
リスニングポイントを意識
正しいリスニング環境を作るためには、正しいリスニングポイントを意識することが重要です。
詳しくは割愛しますが、主に以下の3点を意識しましょう。
- 両スピーカーと自分の位置が正三角形になるように
- ツイーターと自分の耳の高さを同じにする
- スピーカーは自分の位置に向けて角度をつける



詳しくは"モニタースピーカーの置き方"の記事に書いてるよ。
壁から離す
スピーカーは壁から20〜30cm離して設置することが基本です。
また、「左右のスピーカーと壁との距離は同じにするのが理想」とされています。


壁からの距離はできる範囲で
YAMAHAの公式サイトによると、HSシリーズは壁から「1.5メートル以上」離して設置するのが理想とされています。



壁から1.5メートル離すって、なかなか難しくない!?
正直、趣味でDTMをしている環境において壁から1.5メートルの距離を取るのは不可能に近いです。
そのため、スピーカーと壁との距離として推奨されている20〜30cmを目指しながら配置しましょう。
壁との距離を確保するのが難しい場合
壁とスピーカーとの距離を確保することが難しい場合、低域が強調されて聴こえるかもしれません。
低域が強調されすぎているように感じた場合は
・ROOM CONTROL機能の利用
・壁に吸音材を設置
といった対策を取りましょう。
スピーカースタンドを使用
モニタースピーカーは"ツイーターと耳の高さを合わせる"ことが基本です。
そのため、デスクに置くときはスピーカースタンドを使用します。


また、モニタースピーカーをデスクに直置きすると"机が共振し不要な低域が発生する"という問題が発生します。



直置きは避けた方が無難だね。
インシュレーターの使用
共振対策として、「インシュレーター」を使用する方法もあります。



スタンドの上にインシュレーターを置いて、その上にスピーカーを設置している人もいるよ。
インシュレーターはスピーカーの振動を抑制し、音質を向上させるための機材です。
デスクとスピーカーの間に挟むことで、スピーカーの発する振動がデスクに伝わるのを防いでくれます。
スタンドセット商品がおすすめ!
初めてのモニタースピーカーとしてHSシリーズを購入する場合、スピーカーとスタンドがセットになった商品もあります。
セット商品を購入すると、届いたその日から正しい設置ができるのでおすすめです。
YAMAHA HSシリーズの接続方法


次に、YAMAHA HSシリーズの接続方法を見ていきましょう。
ここでは、DTMの接続方法として最も一般的な以下の方法で接続する方法を例に解説します。
- PC(Windows or Mac)
↓出力 - オーディオインターフェース
↓出力 - HSシリーズ(モニタースピーカー)
執筆者の使用機材
まず初めに、この記事執筆時(2025年5月)に僕が使用している機材は以下の通りです。
- パソコン:Mac mini(M4)
- オーディオインターフェース:TSASCAM SERIES102i
- スピーカー:HS5
これ以外のパソコンやオーディオインターフェースを使用する場合も、基本的に同じ手順で接続できます。



入出力端子の場所や数は違うから注意してね。
必要な機材とケーブル
オーディオインターフェースを用いてHSシリーズを接続するには、以下の機材が必要です。
- オーディオインターフェース
- USBケーブル
- TRSケーブルまたはXLRケーブル
- 電源ケーブル(付属)
オーディオインターフェースの代わりにミキサーを使用する場合でも、基本的な接続方法は同じです。
オーディオインターフェース→ミキサーに置き換えて読んでください。
HSシリーズの接続手順


※TRS-XLRケーブルについては、次項で解説します。
ここからは、パソコンからスピーカーへ音が出力するまでの流れを簡単に解説します。
パソコン→オーディオインターフェース
まず、パソコンからオーディオインターフェースに音を出力します。
接続にはUSBケーブルが必要で、オーディオインターフェースの接続端子はType BまたはType Cです。



どうして直接スピーカーに繋がないの?



音をデジタルからアナログへ変換するためだよ。
パソコンから出力される音声は、デジタル信号ですが、スピーカーから出力される音声はアナログ信号です。
そのため、スピーカーから音を出力するためには"音を変換"する必要があります。



その変換する機材がオーディオインターフェースなんだね!
オーディオインターフェースは、デジタルからアナログへ高音質で変換するために欠かせない機材です。
オーディオインターフェース→スピーカー
次に、オーディオインターフェースによって変換されたアナログ信号を、音としてスピーカーから出力します。
接続にはTRS、またはXLRケーブル(詳しくは後述)が必要です。



左右を間違えて接続しないよう注意してね。
接続に必要なケーブルの種類



XLRとかTRSとか聞いたことないケーブルばかり...。



もし難しかったら、HSシリーズとケーブルがセットになった商品もあるから大丈夫!
ここでの説明は難しい用語が多くなります。
深く考えず、
・XLRとTRSという規格がある
・TRSに似たTSという規格もある
・TSはモニタースピーカーに適していない
という点だけ抑えればOKです。
XLRケーブルとTRSケーブル
オーディオインターフェースとモニタースピーカーの接続は、XLRまたはTRSという規格のケーブルを使用します。


小型のオーディオインターフェースの場合、出力端子はTRS出力のみという機種が多いです。



僕が使っているオーディオインターフェースもTRS出力しかないよ。
TRS出力しかない機種を使用している場合、
・TRS→XLR
・TRS→TRS
このように接続します。
音質そのものを左右することはありませんが、「TRS→XLR」で接続している場合の方が多い印象です。
おそらくこれは、モニタースピーカーからケーブルが抜けることを防止するためです。
TRSケーブルとTSケーブルは違う!



TRSはギターのシールドと同じだから、僕は買わずにシールドを使うね。



ちょっと違うからそれは待って!
ギター用のシールドとTRSケーブルはよく似ていますが、実は全くの別物です
どちらも同じフォーンプラグで形状は似ていますが、通常のギターにはTRSケーブルではなくTSケーブルを使用します。


モニタースピーカーの接続はTRSを使用
TSケーブルとTRSケーブルの違いは以下のとおりです。
- アンバランス接続
- プラグ先端に線が1本
- ギター用のシールド等で使用
ギターの出力はアンバランス信号なので、TSケーブルで接続します。
対してモニタースピーカーは、以下のようなバランス接続ができるTRSケーブルで接続しましょう。
ケーブルはスピーカー1台に対して1本必要です。
モニタースピーカーは左右の2台必要となるため、忘れず2本購入しましょう。
よくわからない方はセット商品もおすすめ



ケーブルの種類多すぎて難しい...間違えたもの買わないか不安。



だよね。僕も最初よくわからなかった。
接続方法にこだわりや知識がなく現在ケーブルも持っていないという方は、HSシリーズとケーブルがセットになった商品もあります。
このセット商品は安く購入できる上、ケーブルに関して迷うこともありません。
オーディオ機材の接続に自信のない方は、こういったセット商品が非常におすすめです。
僕がモニタースピーカーを購入する際、
「TRSとXLRどっちが良いの?」
「やっぱり高いケーブルの方が良い?」
みたいなことをひたすらに調べ、時間を無駄にした経験があります。
結局調べてもよくわからず、「気に入らなかったら買い換えよう」くいらの気持ちでセット商品を購入しました。



正確にはケーブルと更にスタンドもセットになった商品!
2年近くほぼ毎日使っていますが、ケーブルもスタンドも問題・不満を感じず結局買い替えていません。
音が出ない時のチェックポイント





ちゃんと接続したのに音が出ないんですけど?



こういうときのためのチェックポイントを見ていこう!
ケーブルがきちんと接続されているか
まずは、ケーブルや電源が接続されているかを確認してみましょう。



意外とありがちなミスだよ。
よくあるケース
ケーブルや電源が接続されていない原因は、ただ「差し忘れていた」だけではありません。
他の要因として、以下のケースが考えられます。


※コンセントの摩耗は特に注意
先ほどの"ケーブルや電源が接続されていない原因"のうち、刺さっていなかった場合や抜けてしまっている場合は差し直せば問題ありません。
ただし、コンセント部が摩耗し緩くなっている場合は"火災の恐れ"もあるため注意が必要です。
コンセントが摩耗した状態



コンセント部が摩耗ってどんな状態?



差してもすぐに少し抜けて金具部分が見えるようになる状態だよ。


このように「コンセントが少し抜けて金具部分が見えた状態」で使用し続けると、火災の恐れがあります。
詳しくは割愛しますが、もしコンセントが緩いと感じる場合は対策をしましょう。
接続先が間違えていないか
次に接続先が間違えていないかを確認しましょう。



これも初心者のうちはやりがちなミスだよ。
オーディオインターフェースは端子が多い
オーディオインターフェースは複数の入出力端子があります。



"インプット"とか"アウトプット"とか"ラインアウト"とか...似たような横文字多すぎてわかりづらい!!



この"わかりづらさ"が間違えやすい原因...。
誤った場所に接続すると、音が出ない・音質に問題が生じるといった原因になります。
102iの場合
僕の使用している102iは、背面にあるラインアウトからスピーカーへ接続するのが正しい接続方法です。


しかし、前面にも以下の端子があります。
・インプット×2箇所(左側)
・ヘッドフォン出力×2箇所(右下)


これらは全てフォーン端子で接続できるため、間違えて接続することで以下のトラブルが発生します。
- インプット(左)側:音が出ない
- ヘッドホン出力(右)側:モノラルで出力



接続箇所がわからなかったらオーディオインターフェースの説明書を読んでみよう。
機材の電源が入っているか
接続に問題がなければ、次は各機材の電源が入っているかをチェックしましょう。
電源を確認する機材
HSシリーズを使用するにあたり、以下の機材の電源が入っているかを確認しましょう。


また、"電源タップ"などで電源を一括管理している場合、その電源が入っているかも忘れず確認しましょう。
HSシリーズの電源の状態
HSシリーズの電源は背面に配置されています。



電源のON/OFFが前からだとわからないの?



電源が入っていると前面のロゴが点灯するよ。


ウーファー下の"YAMAHAロゴ"が光っているかで、電源の状態確認がしやすくなっています。
このロゴが消灯している場合は電源が入っていないので、背面の電源をONにしましょう。
出力設定が合っているか
接続方法や電源に問題がなければ、出力設定を確認しましょう。
確認する出力設定
音声の出力設定は、基本的にパソコン本体の設定画面で行います。
ただし、DAWや動画編集といったソフトから音を出力する場合、使用するソフト側の出力設定を確認しましょう。



出力先はオーディオインターフェースに設定してね。
設定は基本的に、
[設定]→[オーディオ設定]→[入出力設定]
のような流れで設定できます。
ただしパソコンのOSやバージョン、使用するソフトによって異なるので、もし設定場所がわからなければネットで検索してみましょう。
Logicの場合
例として、僕が使用している『Logic Pro』というDAWでの設定方法を紹介します。
Logic Proの場合、
[Logic Pro]→[設定]→[オーディオ]
ここで表示される設定画面の[出力デバイス]で設定します。


上記画面で、出力デバイスが「SERIES 102i」であることが確認できました。
これで音が102iを通り、モニタースピーカーから音が出力されます。
出力デバイスが違っていた場合
先ほどの出力デバイスで他のデバイスを選択していた場合、その選択されたデバイスから音が出ます。
例えば、
・内蔵出力:本体から音が出る
・本体設定:PC本体で設定している出力先から音が出る
のようになります。



結果として、モニタースピーカーから音が出ない原因になるんだね。
まとめ
以上、YAMAHA HSシリーズの正しい使い方と接続方法でした。
モニタースピーカーは正しく設置・接続をすることで本来の性能を発揮し、より正確なリスニングができるようになります。
HSシリーズは、
・壁との距離
・スタンドの使用
・背面の音質制御機能の設定
といった点を意識し設置することが重要です。
この記事がHSシリーズの不明点改善になれば幸いです。
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