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デュアルモニターにしたいけど、スピーカーの設置位置どうしよう。
このように悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
デュアルモニターを導入すると作業効率が向上し、視覚的な情報を整理しやすくなります。
一方、モニターが2枚になることでスピーカーの設置位置に悩むケースも少なくありません。
本記事では、デュアルモニター環境における最適なスピーカーの設置方法を詳しく解説していきます。
また、僕自身はボカロP・DTMerとして活動しているため、DTM目線での解説が多くなる点はご了承ください。
デュアルモニター環境でのスピーカー設置位置に悩んだ話
スピーカーの設置位置を考え始めた経緯
僕はDTMを始めた当初、ほぼヘッドホンのみで楽曲制作を行っていました。
オーディオ用スピーカーを以下の写真のようにデスク外に配置し、楽曲制作後の確認として使う程度だったと記憶しています。


1年以上はこの形でDTMを行なっていましたが、以下の経緯で"スピーカーを配置する位置"について考えました。
2022年5月
DTMを始め、ヘッドホンのみで楽曲制作
2023年5月
楽曲制作を行う上でやはりモニタースピーカーは必須だと感じ、導入
2023年6月
"正しいスピーカーの配置方法"があることを知る
2023年7月
DTM環境を一新するにあたり、正しい配置を心がける



モニタースピーカーを導入して初めて、"正しい設置方法"があることを知ったよ。
参考にした記事とXのポスト
こういった経緯の中で、スピーカーの配置方法について調べていると以下のポストを見かけました。



まさに当時の僕が悩んでいた内容。
そして、このポストに対して瀬戸弘司さんが以下のような引用をされていました。
これらはあくまでも
デュアルモニター環境でスピーカーをどこに置くか
といった議論です。
DTMの場合だと
- リスニングポジション
- 音の定位
これらを意識する必要が出てきます。
僕は上記ポストの内容と合わせて、以下の2つの記事を参考にしました。
これからモニタースピーカーを導入する方はぜひ一度目を通して頂きたい記事です。



すごくわかりやすく解説されているよ!
スピーカー配置のポイント
参考にした記事からスピーカー設置のポイントをまとめると、以下のようになります。
スピーカー配置のポイント
- スピーカーは壁から離す(1.5M以上)
- スピーカーと壁までの距離を左右同一にする
(設置条件を合わせる) - スピーカーのツイーターと自分の耳を同じ高さにする
(もしくは斜めにしてツイーターの直線上に自分の耳がくるようにする) - スピーカー前面が自分の方を向くように角度を調整
- モニターは各スピーカーのセンターに配置
- モニターよりスピーカーの方が前に来るように配置
- スピーカーと自分の位置を結ぶと正三角形になるようにする





左右1.5M以上はさすがに無理くない!?



だよね。僕もさすがにこれは取れていない。
YAMAHAの公式サイトには以下のように書かれています。
HSシリーズのようにバスレフポートが背面にあるモニタースピーカーでは壁やコーナーから1.5m以上離れた場所に設置するのが理想的です。壁や部屋のコーナーに近づけば近づくほど、壁からの音の反射によってスピーカーの低音が強調されやすくなりますので、壁やコーナーからできるだけ離れた場所に設置しましょう。壁からの距離を確保できない場合は、調音パネルや吸音材の導入をおすすめします。
軽く計算してみましたが、正直これは無理です。
僕の音楽部屋は約10畳ですが、この部屋のど真ん中にデスクを設置すればなんとかこの距離を保つことができるといった距離感です。



さすがにDTM専用の部屋にするのは無理かな。
スピーカーはよく「壁から20〜30cm離して設置する」と言われます。



これくらいの距離感だったら現実的だね。
もし20cmの距離を確保することが難しく音の反響が気になる場合は、YAMAHAのサイトに書かれているように吸音材等を使用して対策してみてください。
デュアルモニター環境におけるスピーカーの設置方法
前項で引用したポストとそのリプ、参考にした記事から考えた、デュアルモニター環境でおすすめできるスピーカー設置方法は以下の4つです。
また、この記事は「モニターもスピーカーも全てデスク上に配置する」という前提で進めていきます。
- 1枚のモニターを挟むようにスピーカーを設置
- 2枚のモニターを挟むようにスピーカーを設置
- モニター上にスピーカーを設置
- モニターを上下に重ねそれを挟むようにスピーカーを設置





どれが一番良いの?



デスクのサイズや作業環境で変わってくるかな。
また、先ほど引用したポストの内容のうち「C:スピーカーふみふみ」に関しては、以下のような問題が発生する可能性があります。
- スピーカーの振動がモニターに伝わり、共振による不要なノイズが発生
- スピーカー本来の響きを妨げ、音の再現性が損なわれる
- ツイーターを耳の高さに合わせるとモニターを全力で見上げる必要がある
これらの理由から、DTM環境においてはスピーカーをモニターの下に設置するふみふみスタイルは避けた方が良いでしょう。
ここから①〜④の設置方法ごとにメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
①1枚のモニターを挟むようにスピーカーを設置


- 正面モニターの視認性が高い
- リスニングポイントを確保しやすい
- モニターアーム等を用意する必要がなく設置が容易
この方法は、作業効率と配置の容易さを両立できる合理的な配置です。
スピーカー同士の距離もモニター1枚分となるため、デスク奥行きが狭くてもリスニングポイントを確保しやすいメリットがあります。



とは言ってもモニター2台+スピーカー2台設置することになるから、それなりの幅が必要だよ。
デメリットとして、モニターの間にスピーカーを配置する事で、視線移動をスムーズにできなくなってしまいます。
その結果、外側のモニターの使い勝手が悪くなり、「結局1枚しか使っていない」という状況に陥る可能性もあります。



外側はサブでたまに使うだけとかなら問題ないかもね。
今回紹介する4つのなかで最も「可もなく不可もなく」といった方法です。
②2枚のモニターを挟むようにスピーカーを設置


- モニター間を遮る障害がないため視認性が良い
- モニターアームを使用する必要がなく設置が容易



デュアルモニターと言えばまさにこの配置!!
DTM以外で言うと、配置が最も容易なこの方法が最適かと思います。



スピーカーは置いていないけど、僕もDTM以外のパソコン作業はこの形でしているよ。
僕もDTMを始めた当初、慣れ親しんだこの方法で配置をしていました。
しかしスピーカーの正しい配置方法を調べていくうちに、以下の点からこの方法では難しいと言うことがわかりました。
リスニングポイント確保のため巨大なデスクが必要!
モニターを2枚挟むことで...
↓
スピーカー同士の距離が広くなる!
↓
幅の広いデスクが必要
さらに
前項で紹介したスピーカー配置のポイントに、
スピーカーと自分の位置を結ぶと正三角形になるようにする
という内容がありました。
これを踏まえると
スピーカー同士の距離が広くなると自分の位置(リスニングポイント)も大きく後方に離れる必要がある



使うモニターサイズによっては、市販サイズにはないくらい巨大なデスクが必要になっちゃう。
デスクサイズを計算
僕のデスク環境を例に、この配置方法でどの程度のデスクサイズが必要になるかを計算してみます。
現在僕が使用しているモニターは27インチワイドモニターと29インチウルトラワイドモニターですが、計算を簡単にするため幅62cmの27インチモニターを2台設置すると想定します。
正しく配置する条件
- モニターを横に並べる幅 = 124cm
- スピーカー配置に必要な左右のスペース = 70cm
(1台35cm×2台分) - スピーカー間の距離 = 約150cm
- デスク後方からスピーカー前面までの距離 = 35cm
(モニターよりスピーカー前に出すための距離)



これは僕のモニターとスピーカーの配置を例に計算したものだから、あくまで参考程度にしてね。
これらの条件から計算すると、以下が最低限必要となるデスクサイズとなります。
- リスニングポイントはスピーカーから130cm前方
(1辺150cmの正三角形の高さ) - リスニングポイント確保のための必要なデスク奥行きは150cm
- 必要なデスク幅は200cm





こんなサイズ感のデスクなんて買えないし置けないよ!!!



市販でこのサイズは見たことないから、オーダーメイドするしかないかもね。
僕はこの配置を考えていたため、このサイズ感で左下をくり抜いたL字デスクをオーダーメイドしようとしていました。
見積もりをしてもらうと、



15万円です。
さすがに高すぎてやめました。



その半額くらいの値段で電動昇降デスクを購入して、結果すごく快適!
\電動昇降デスクはDTMにおすすめ!/


ちなみに幅50cmの21インチモニターで計算すると、それでも幅180cm奥行き125cm程のデスクが必要です。



幅はギリ市販サイズだけど奥行きが厳しいね。
結果、この方法はスペース的に難しく現実的ではないと言えます。
③モニター上部にスピーカーを設置


- スピーカーとモニターが並列に並ぶためデスク幅を節約できる
- スピーカーの位置を変えやすいのでリスニングポイントを確保しやすい
- モニター間を遮る障害がないため視認性が良い



これが一番合理的な方法に見える気がする。



でも、"ツイーターを耳の高さに合わせる"が問題になってくるよ。
デスクサイズを節約しつつリスニングポイントを確保
配置方法
モニターの後ろにスピーカースタンドを配置
↓
その上にスピーカーを配置
スタンドはモニター以上の高さのあるものを使用
この方法は「スピーカー間の距離を自由に調整でき、リスニングポイントを確保しやすい」というメリットがあります。
ツイーターの高さが問題
一見合理的に見える方法ですが、ツイーターの高さ問題が発生します。
しかし...
ツイーターの高さを自分の耳に合わせる
しかしここでツイーターの高さを自分の耳に合わせるという新たな問題が発生します。
スピーカーをスタンドで上げるとその分、自分の耳の位置も高くする必要があります。通常の座った姿勢ではツイーターと自分の耳を合わせることが困難でしょう。某ポテトヘッドさんのように耳を取り外せる方は問題ありませんが、それができない方は自分が立って耳の高さを合わせるしかありません。
となると、おそらくこういった形で作業することになります。


どうでしょうか?僕はこの画像作りながら案外悪く無いように感じました(笑)
こういった形で作業したことが無いため、この方法が良いか悪いか正直わかりません。もしこの方法で作業をしている方・過去に試したことがある方いましたらぜひ感想をお聞かせください。
しかしこうなると座った方が良いのか立った方が良いのか微妙なところです。姿勢の問題が出てきそうです。
※追記
スピーカーを耳の高さに向かって斜め下に倒すという手もあるようです。ツイーターの直線上に耳があるようにすれば良いようです。
バースツールを使えば体勢の問題は解決?
もしかすると、座面の高い椅子を使えば快適に作業できるかもしれません。
それこそギター用のバースツールなど良い選択肢になりそうです。僕も立ち姿勢に疲れたらこれに座って作業とかしていますが、割とアリです。ギターを弾く際もなんとなくテンション上がります。


ギタリスト的にはGibsonってだけでテンション上がるよ。


④モニターを上下に重ねそれを挟むようにスピーカーを設置


僕はこの方法を激推ししています。設置が大変で面倒なことを除くとメリットしかありません。
モニターを2枚使用していながらスピーカー間の距離はモニター1枚分しか開かないため、リスニングポイントも確保しやすいです。これは実際に試して分かりましたが、左右配置と比較し目線や首を動かすことが少なくなり身体的負担が激減します。
その他にもDAWの画面設計上、上部にトラック下部にミキサーといったUIが多いですが、モニターを上下配置にすることでこれを上モニターと下モニターに分けて行うことが可能となります。
上下配置によるメリットやデメリットに関してまとめた記事もありますので、この方法について気になった方はぜひこちらの記事をご覧ください。


最適なスピーカー配置で快適なDTM環境を!
以上、デュアルモニター環境において考えられるスピーカーの設置方法についてでした。
どの方法が正解・不正解ということはなく、部屋の広さやデスクサイズに合わせて最適は配置を選ぶのがベストです。今回紹介した方法以外にも、さらに良い配置レイアウトがあるかもしれません。もしこの方法もおすすめ!とかあればぜひXのDM等で教えてください。
個人的には④の方法が最もおすすめで、もし大きいデスクを用意できるのでしたら②も候補に入るかなといったかんじです。僕はディアルモニターをフル活用したいので①の方法は選択肢から外します。③はわかりません、この記事を書きながら永遠に気になっています(笑)
ぜひこの記事を参考に快適なDTM環境を作り上げてください。
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