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YAMAHAのHSシリーズはフラットな音質と正確な音像定位が特徴で、多くのDTMユーザーに愛用されている定番モニタースピーカーです。
従来からある「HS5」「HS7」「HS8」に加え、2023年11月には新たに「HS3」と「HS4」がHSシリーズに仲間入りしました。

HS8っていうサブウーファーもあるよ。
本記事ではHSシリーズ5機種のモデルごとの違いや失敗しない選び方について、初心者向けに詳しく解説していきます。
YAMAHA HSシリーズの特徴


YAMAHAのHSシリーズは多くのDTMerやボカロPに愛用されているモデルです。
そんな多くのDTMer・ボカロPに愛用されているHSシリーズの特徴を、DTM初心者向けに詳しく紹介していきます。



難しい言葉もたくさん出てくるけど、あまり深く考えず気楽に見てね!
幅広いユーザーによる支持
僕はDTMを初めて1年以上、モニタースピーカーというものを使用していませんでした。
導入を検討し始めてから、
・思いの外モニタースピーカーが高額
・多くのモニタースピーカーがある
ということを知りました。
Xで相談してみた
モニタースピーカーは非常に高価であるため、「購入してから失敗することは絶対に避けたい」と考えました。
そこで、X(旧Twitter)に



おすすめのモニタースピーカー教えて!
と投稿したところ、



YAMAHAのHSシリーズがおすすめ☆
という意見を多数頂けました。



たくさんのDTMerやボカロPがHS5を使っていることを知れたよ。
MSPシリーズという案
当時はHS3やHS4はなく、一番小さいサイズがHS5でした。
購入してみるとわかりますが、HS5は意外と大きく狭い部屋だとややオーバースペックです。
そういった理由もあり、



もし部屋が狭いならYAMAHAのMSP3もおすすめ☆
との意見も頂けました。
MSPシリーズはHSシリーズの上位版的な扱いです。
僕は部屋もそれなりの広さあり、大音量を出せる環境ですのでMSP3より大きいMSP5も考えました。
が、見た目が圧倒的にHS5の方が好きでした、おしゃれだし白色かっこいいし。見た目も選ぶ重要ポイントですよね、大事です。





悩んだ結果、HS5を買って大満足!
僕がDTM初心者としてHS5を購入し、2年間使用してきたレビュー記事もあります。
ぜひこちらもご覧ください。


リーズナブルな価格帯
HSシリーズは、高性能でありながらリーズナブルな価格帯というのも特徴です。



でも一番人気なHS5ってペアで3万円以上するよね?全くリーズナブルに感じないけど?



これでも"モニタースピーカー"としてみるとリーズナブルな価格帯だよ。
⚠️モニタースピーカーは
通常のスピーカーと比べると非常に高価!
HSシリーズは
"モニタースピーカー"として見ると
💰リーズナブルな価格帯
フラットな音質
HSシリーズは音に色付けがなく、原音に忠実なサウンドが特徴です。
高域から低域までフラットに再現され、音の定位も正確に捉えることができます。
以下は、公式サイトで紹介されているHSシリーズの特徴について抜粋したものです。
色付けすることなく再生し、ミックスにおける音色や音像定位の微細な変化を厳密に再現できること――今日までヤマハがこだわり続けたスタジオモニターの設計理念です。
HSシリーズはニアフィールドモニターに求められる精確な再生能力を徹底的に追求し、確かな音像定位と高分解能・フラットな特性を実現しています。
パワーアンプ部には、高域と低域のそれぞれの帯域を専用パワーアンプで増幅するバイアンプ方式を採用。各モデルに最適化された高性能アンプユニットは常に高品位で音質変化の少ない均一なサウンドを提供します。
出典:YAMAHA公式サイト



..................え???



難しいよね。
HSシリーズの特徴をわかりやすく
"色付けすることなく再生"
"音像定位と高分解能・フラットな特性"
"バイアンプ方式"
このようなことを言われても、正直イメージがつかないと思います。
これらをわかりやすくざっくりと解説すると、HSシリーズは以下のような音質の特徴を持つスピーカーです。
- 低音アゲアゲな音とかではなくフラットな音
- 高域も低域も均一に聴こえやすい
- 不要に音が広がらず定位を捉えやすい
- つまりDTMに向いている!!
DTMで楽曲を制作する際、上記のような色付けがされていないフラットな音が出るモニタースピーカーが適しています。



確認用として、あえて味付けされたスピーカーを使うことはあるよ。
なぜDTMにはフラットな音質が良いの?



でもどうせなら低音アゲアゲなスピーカーの方が楽しくて良くない?



楽曲制作としてそういったスピーカーを使うと、音のバランスが正しく判断できなくなっちゃう。
よくあるリスニング用スピーカーには、
・低音が強調されている
・ステレオ感が強く演出されている
といった特徴があります。
このような"味付け"がされたスピーカーで楽曲制作を行うと、音のバランスを正しく判断できず、楽曲が次の画像のような仕上がりになってしまう可能性があります。


低域やステレオ感が強く出るスピーカーは、音楽を楽しむためには非常に適したスピーカーです。
一方、DTMで楽曲制作を行うときはHSシリーズ含め色付けがされていないフラットな音が出るモニタースピーカーが最適と言えます。
コスパが最強
HSシリーズはコスパが最強という点でも、多くのDTMerに使われている要因となっています。
モニタースピーカーとしては低価格帯でありながら、フラットな音質だけでなく高品質で耐久性にも優れています。



低価格帯とは言っても高価なスピーカーだから、見た目や触り心地に高級感が感じられるよ。
ただし高級メーカーであるFocalなどと比較すると、音質が劣ってしまうのも事実です。
一方、大型サイズのHS8はプロフェッショナルな環境での使用も可能です。
しかし、価格的に他社メーカーも視野に入ってくるでしょう。
音質を制御する機能が搭載


HSシリーズの背面には、音質を制御・調整するための機能が搭載されています。
搭載されている機能は以下の3つです。
- LEVEL
- ROOM CONTROL
- HGH TRIM
これらは入力機器や設置する部屋の環境に合わせて調整することで、より良いリスニング環境を整えることができます。
これらの機能については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。


末尾に付く文字の意味


HSシリーズは数字や末尾に文字が付いており、それぞれに意味があります。
初見ではいまいちわかりづらい点もありますので、それぞれの数字・文字の意味について詳しく見ていきましょう。



買うときの参考にしてね!
末尾の文字でサイズや色を判断


HSシリーズは上記のように、「HS」の後ろにつく数字や文字でサイズや色をなど判断できます。



基本的なモデルは"HS5"のように数字がつくだけだよ。
それでは、それぞれの数字や文字の意味を見ていきましょう。
数字 = ウーファーのサイズ
HSシリーズは、「HS5」のように必ず末尾に数字が付きます。
この数字はウーファーのサイズを表しており、「数字が大きくなるほどウーファーのサイズが大きくなる」というものです。
これにより出力できる音量も増加し、低音の再生能力も向上します。



再生能力と一緒に価格も向上するよ。
この数字は、HSシリーズを選ぶ際に最も重要視すべきポイントです。
I = リギングポイントを装備
末尾に「 I 」がついたものはリギングポイントを装備しており、吊設置を行うためのものです。
以下の画像のように、天井などに吊るして使用したり卓上に固定して使用したりする場合はこちらのモデルを選択しましょう。


このモデルには天面、両側面、底面にそれぞれM5のネジ穴が2個ずつ設けられています。
別売りのスピーカーブラケットを使用することで卓上や壁、天井に取り付けることが可能です。





金具だけで1万円くらいするんだ...。



本体価格も1万円上がるから、吊設置にすることで"合計2万円"追加でかかっちゃう。
小型モデルとして登場したHS3とHS4にはリギングポイント付きのモデルはないため、注意してください。



吊設置をしたいときはHS5以上のモデルにしないといけないんだね。
W = 仕上げ色がホワイト
HSシリーズは基本的にボディ色が黒色ですが、末尾に「W」がついたものは仕上げ色がホワイトになっています。



音や機能性の違いはどうなの?



全部一緒!価格も同じだから完全に好みで選ぼう。
僕は悩みましたが白色のスピーカーがかっこよく感じたので"W"を選びました。
すごくおしゃれです。


また、末尾に「 I W 」とついたものはリギングポイントがついた白色のスピーカーとなります。
ケーブル+スタンドのセット商品も!
末尾に付く数字や文字に関わらず、
・HS3, HS4:2本ペア売り
・HS5, HS7, HS8:1本売り
が基本です。
しかしAmazon等での購入時、HS5以降のモデルも2本ペア商品もあります。



故障して買い替えとかではないなら、2本セットで買った方が良さそうだね。
さらに、HS3・HS4・HS5に関しては2本ペア+XLRケーブル+スタンドのセット商品もあります。



スタンドやケーブルを持っていなくて特にこだわりがない人は、セット商品がお得でおすすめだよ!
以下の写真に写っているのが、実際に僕がセットで購入したスタンドとケーブルです。


もっとノイズレスなケーブルやしっかりとしたスタンドもありますが、2年間使用してこれに対して不満を感じたことはありません。
【HSシリーズ】サイズごとの特徴紹介


ここからは、HSシリーズのサイズごとの特徴を紹介していきます。
サイズによる違いを比較
まずはサイズによる違いを一覧表で比較していきます。
I・Wがついても以下の表とスペックはほぼ変わらないため省略します。
唯一、リギングポイント付きは重量だけ少しだけ増えて0.2〜0.5Kg重たくなります。
HSシリーズの特徴一覧表
モデル | ウーファーサイズ | ツイーターサイズ | 寸法 | 重量 | 再生周波数帯域 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
幅 | 奥行き | 高さ | (-10dB) | (-3dB) | ||||
HS3 | 3.5インチ | 0.75インチ | 132mm | 223mm | 189mm(R側:177mm) | 2.8kg(R側:2.1kg) | 70Hz-22kHz | 85Hz-20kHz |
HS4 | 4.5インチ | 1インチ | 150mm | 240mm | 213mm(R側:203mm) | 3.7kg(R側:3.1kg) | 60Hz-22kHz | 83Hz-20kHz |
HS5 | 5インチ | 1インチ | 170mm | 285mm | 222mm | 5.3kg | 54Hz-30kHz | 74Hz-24kHz |
HS7 | 6.5インチ | 1インチ | 210mm | 332mm | 284mm | 8.2kg | 43Hz-30kHz | 55Hz-24kHz |
HS8 | 8インチ | 1インチ | 250mm | 390mm | 334mm | 10.2kg | 38Hz-30kHz | 47Hz-24kHz |
数字があがると低域が広がる
上記の内容を見てもらうと、
・HS3とHS4
・HS5とHS7とHS8
は、それぞれ高域の再生周波数帯域が同じであることがわかります。



低域の再生周波帯域は広がるんだね。



ウーファーが大きくなることで低域の再生能力が向上するからだよ。
S3・HS4はデザインが違う
HS3とHS4はHS5以降のモデルと比べ新しいモデルであり、ややデザインが異なります。



L側の方がR側よりサイズが大きいんだ。
HS3とHS4のL側には、
・前面にボリュームノブとイヤホンジャック
・背面にROOM CONTROLなどの音質調整コントロール
が搭載されています。
これにより、L側のサイズがR側よりも大きくなっています。
サイズ別の特徴紹介
それでは、サイズ別に特徴を見ていきます。



気になるサイズを開いて見ていってね。
HS5の特徴
- 5インチウーファーと1インチツイータ
- 再生周波数特性(-10dB):54Hz-30kHz
- 入力端子:XLR/TRS Phone(コンボジャック)
- 背面にLEVELとROOM CONTROLとHIGH TRIM
HS3の特徴を詳しく見る
HS3はHSシリーズの中で最も小さなサイズのスピーカーです。
2023年11月に追加されたモデルで、前面にボリュームノブとイヤホンジャックがついています。
また、2本セットのみの販売となり、
・2本セット+スタンド
・2本セット+ケーブル
・2本セット+スタンド+ケーブル
での販売もあります。



音量調整とかの機能が片側に集約されている関係で、1本売りはないみたい。




HS4の特徴を詳しく見る
HS4はHS3より大きなウーファーを搭載したモデルで、H3よりも低域の再生能力が拡張されています。
HS3同様、2023年11月に追加されたモデルで、前面にボリュームノブとイヤホンジャックがついています。
また、1本での販売はなく2本セットのみの販売となり、
・2本セット+スタンド
・2本セット+ケーブル
・2本セット+スタンド+ケーブル
での販売もあります。



HS3と同じで音量調整とかの機能が片側に集約されているから、1本売りはないんだね。




HS5の特徴を詳しく見る
HS5はHSシリーズの標準的なサイズです。
サイズ感や価格には定評があり愛用者が多い印象ですが、低域がやや弱いという意見も見られます。
とはいえ、趣味の範囲での使用となると十分な低域再生能力を持っています。



僕はむしろこのくらいの低域感の方が好きだったりする!
基本1本単位での販売となりますが、
・2本セットでの販売
・2本セット+スタンド
・2本セット+ケーブル
・2本セット+スタンド+ケーブル
での販売もあります。






HS7の特徴を詳しく見る
HS7はHS5よりも大きなウーファーを搭載しています。
これにより、HS5の弱点として挙げられる低域の弱さをカバーしてくれます。



大きな音量を出せない環境の人は、HS7の本領を発揮させられないかもしれないから注意してね。
基本1本単位での販売ですが、2本セットので販売もあります。


HS8の特徴を詳しく見る
HS8はHS7よりもさらに大きなウーファーを搭載しています。
しっかりとした低域を再生してくれるため、プロフェッショナルな環境にも対応します。
ただしサイズ感が大きく、HS5の倍近い重量があるため、趣味でDTMをしている方には大きすぎると感じるかもしれません。



HS5でも重たいのに、倍の重量はかなり重たい...。
基本1本単位での販売ですが、2本セットので販売もあります。


HS8Sの特徴を詳しく見る
HSシリーズにはモニタースピーカーの他にこのHS8Sというサブウーファーがあります。
HSシリーズの超低域をカバーし、より正確なモニタリングが可能となります。
サブウーファーは1本しか使用することがないため、単体での販売のみです。



これは僕もいつか手を出してみたい!



絶対うるさいやつだ...。


用途別サイズの選び方


ここからは用途別に各サイズの選び方を解説していきます。



僕は低域が大好きだから、HS8にHS8Sをつけるよ。
と、思う方もいるかもしれませんが、スピーカーのサイズは部屋の広さなども考慮する必要があります。
省スペースの部屋で使用する場合
スピーカーと壁との距離が近くなりがち
このような環境下で大きなスピーカーを使用すると、
低域が過剰に強調されてしまう
- 低域が弱い
- 低域が強調されすぎて音がブーミーに
省スペースでカジュアルなDTM、動画・音声編集
おすすめサイズ
- HS3
- HS4
おすすめな理由
省スペースでのDTM、カジュアルなDTMには小型のHS3とHS4がおすすめです。
また、動画編集や音声編集など、低域がそこまで必要とされない作業にも適しています。
サイズ感は省スペースデスクに丁度良く、接続端子にはHS5以降のモデルにはないRCAやステレオミニが搭載されています。
これにより、オーディオインターフェイスやミキサーといった機材がなくてもPCから直接音声を入力することができます。



HS5以上のサイズに比べて取り回しの良さがいいね!
前面にボリュームノブ・イヤホンジャックが付いているのもポイント!
これにより、夜間使用時に
🔈手軽にボリュームを調整
🎧イヤホン使用に切り替える
こういった作業がしやすくなる!
一方、パソコンスペックによっては音質が良くないことも...
音質面にこだわりたい方は、
オーディオインターフェースでの接続が必須
本格的なDTM
おすすめサイズ
- HS5
おすすめな理由
プロとまではいかないものの、DTMを本格的に取り組みたい方にはHS5がおすすめです。
低域が弱いという意見も見られますが、自宅で行うDTMにおいては十分な性能です。
集合住宅や隣の家との距離が近い一軒家の場合、あまりにも大きすぎるスピーカーは近所間のトラブルになる可能性もあります。



欲を出さずにこのくらいのサイズ感がちょうど良いのかもしれないね。
むしろこのスピーカーでも十分、ご近所トラブルレベルの音量を出せるポテンシャルを秘めています。
僕の部屋は防音室ですが、本気で音を出すとしっかり外まで音が漏れます。



絶対にご近所トラブルレベルの音量を出したらダメだよ!
もし後から、



やっぱりもっと低域が欲しいかも。
こう感じた場合、後からHS8Sを導入するという選択肢もあります。
プロフェッショナルなスタジオ環境でのDTM
おすすめサイズ
- HS7
- HS8
おすすめな理由
プロフェッショナルなスタジオや防音環境を整備した自宅スタジオなど、大音量でリスニングできる環境にはHS7とHS8がおすすめです。
HS5では足りない低域成分を補い、さらに超低域までしっかりと再現したい場合はHS8Sも導入することでよりよい環境が作れます。
とは言え、このクラスになると価格もそれなりにします。
「リーズナブル」というHSシリーズの良さを失うサイズ感とも言えます。



他のスピーカーも候補として視野に入れても良いかもしれないね。
まとめ
YAMAHAのHSシリーズは、DTMerやボカロPに人気のモニタースピーカーです。
モニタースピーカーとして見ると低価格帯でありながらフラットな音質と音質調整機能を備えており、コストパフォーマンスにも優れています。
さらに各モデルは音質やサイズや価格帯に応じて、趣味からプロユースまでさまざまなニーズに対応しているのも特徴です。



自分に合ったモデルを選択しやすいのが良いね!



ぜひ自分に合ったモニタースピーカーを選んで、快適なDTM環境を作り上げてね。
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